歯並びの悪さは、機能的な問題はもちろんのこと、見た目の悪さでコンプレックスを感じてしまう方は少なくありません。
とくに子供の場合だと学校で同級生に見られる機会が多くなりますので、治したいと思う子は多いでしょう。
しかし、そうなると気になるのが「どれくらい費用がかかるのか?」「いつくらいから矯正を始めると良いのか?」といった点ではないでしょうか。
そこで今回は、子供の歯科矯正で多くの方が気になっている2つのポイントについて解説します。
子供の歯科矯正の費用相場
子供の歯科矯正の費用については、「治療前の費用」「1期治療」「2期治療」ごとに費用相場が大きく異なります。
まず「治療前の費用」ですが、これは主にカウンセリング料と精密検査料がかかり、合計すると5万~6万円ほどかかりますが、歯科医院によってはこれらの費用が無料になっていることもあります。
次に「1期治療」の費用相場ですが、使用する治療器具や治療回数・期間に応じて、おおむね10万~50万円ほどの費用が掛かると考えると良いでしょう。
最後に「2期治療」については、これも治療方法や治療期間により個人差がありますが、おおむね20万~150万円の費用が掛かります。
なお、一部の症例を除くと小児矯正には保険適用ができませんが、医療費控除などを利用することで実質的に費用負担を軽減する方法はありますので、カウンセリングで担当医と相談しつつ費用を抑える方法を模索しましょう。
子供が歯科矯正を受けるタイミング
子供の歯科矯正は、大きく分けると「1期矯正」と「2期矯正」に分かれます。
「1期矯正」とは、一般的に3歳頃から受けられる小児矯正で、永久歯に生え変わるまでに行われる歯科矯正です。
「2期矯正」とは、子供の歯が完全に永久歯に生え変わった後に行われる歯科矯正で、要するに大人が受ける歯科矯正と大きな違いはありません。
では、どのタイミングで子供に歯科矯正を受けさせるべきなのかについてなのですが、これはケースバイケースで一概にどのタイミングがベストであるのかについては判断が難しいです。
たとえば1期矯正のうちに歯科矯正を済ませることで短期間かつ低予算で歯科矯正を終わらせることができるケースもありますが、逆に2期矯正のタイミングからでも十分に歯科矯正ができるというケースもあります。
この点については、お子さんの歯や顎の状態を精密検査して、現時点での歯科矯正の必要性の有無と、今後の治療方針などについてカウンセリングを受けることで、最適な方針を選択することができるでしょう。
子供の歯科矯正のメリット・デメリット
最後に、子供が歯科矯正を受けることのメリットとデメリットについて解説します。
子供の歯科矯正のメリット
子供の歯科矯正のメリットはいくつかありますが、たとえば「虫歯や歯周病のリスクを減らせる」という点が挙げられます。
歯並びがバラバラの状態だと歯磨きが難しくなり、磨き残しが発生しやすくなることで虫歯や歯周病のリスクを高めるのです。
次に、「抜歯せずに矯正が完了する可能性が高い」ことが挙げられます。
これは主に1期治療のメリットなのですが、すでに成長が完了している場合だと歯科矯正のために歯を抜く必要がある場合があり、健康な歯を残せません。
成長中の小児矯正であれば抜歯せずに矯正治療を進めることができる症例が多いため、健康な歯を残したまま歯並びを治すことができるのです。
あとは、歯並びの悪さでいじめられるリスクを抑えたり、顎のバランスを整えることができたり、口に関する悪い習慣の予防になるといったメリットもあります。
子供の歯科矯正のデメリット
子供の歯科矯正にはデメリットも少なくありません。
たとえば「子供が嫌がる可能性がある」という点です。
小児歯科の場合はマウスピースのように、ご自身で取り外すことが簡単な器具を使用するケースも多いですが、お子さん自身が矯正器具を嫌がってしまうと勝手に取り外してしまうケースも少なくありません。
次に、「矯正器具で見た目が悪くなってしまう」点も挙げられます。
表側矯正の場合だと矯正器具が外部に露呈してしまうため、学校などでその点をからかわれてしまう可能性はゼロではありません。
また、1期治療だけで完治すれば費用も治療期間も抑えられますが、1期治療だけでは不十分な場合は2期治療に移行することになりますので、その分だけ治療費も治療期間も増加してしまう点には注意が必要です。
まとめ:まずは歯科医院で相談して治療方針を決めよう
子供の歯科矯正は、費用や治療期間、いつ受けさせるべきかのタイミングなど気になる点が多い治療でもあります。
ですが、不正咬合はお子さんにとってもデメリットが多い状態ですので、早めに解消することをおすすめします。
まずはカウンセリングを受けてお子さんの歯並びの悩みについて相談し、どういった治療方針があるのか、費用や期間はどのくらいになるのかを聞いて今後の判断材料としてください。
関連記事
矯正治療の抜歯と非抜歯について考え方とメリット・デメリットを解説
大阪市の西本歯科医院の前歯矯正について(プチ矯正・部分矯正)